大学病院の看護師が仕事をしない、できないという話はよく言われている。自分の経験的には特に大学にやばい、できない看護師が多いという印象はない。どこにでもやばい人はいる。
医師と看護師の決定的な違いは看護師は偏差値での選別がほとんどないということだ。地方国立大学の看護科は偏差値は50を下回ることが多い。専門学校は入学はほぼフリーなので、大卒というだけで看護師の中では高学歴の部類に入る。看護の国家試験は易しく、医師なら1週間ほど勉強すれば受かるし、実際国立大学出身の看護師の合格率は100%に近い。無論別に専門卒でも優秀かつ人格に優れた看護師はいるし、大卒でもやばい人はいる。
報告すべきことを報告すべき時に報告できない、病態や指示がわからないなどはまああまり気にならない。自分が把握していればいいことだし、正直そこまで求めていない。主にやばいのは人格だ。
・自分の方が医師よりわかっている、できるというスタンスの看護師
これはかなりタチが悪い。往々にして間違った知識で特に若手医師に悪態をつく。「なぜこの検査を入れていないのか」「早くこれをやって」「あなたじゃ話にならないから上の医者を呼んで」といった具合だ。さすがに十年以上医者をやっているおっさんなので、今自分にこうしたスタンスで接してくる看護師はめったにいないが、若い頃、特に研修医のころは苦しめられた。よく勉強していて本当に頼りになり、知識も深い看護師もいるが、このスタンスの人はみたことがない。できる人は腰が低く、人格的に優れている、そしてなぜか美人が多い。腎臓内科の病棟の飲み会で腎臓内科の先生に「私は外科や循環器内科しか医者と認めていない。他は私達でもできる、ただ給料が医者の方が高いだけ」と言い放った看護師がいた。この人マジでやべーと思った。
・患者を死に至らしめる看護師
自分は看護師にあまり多くは求めておらず、「朝でいいことは夜中に電話してこない」だとか、「指示したことをそれなりにやってくれる」、「患者に極端に不遜でない」で十分なのだが、医療の現場ではそうはいかない場合もある。致死的なアクシデントが起こった場合だ。高齢者は心筋梗塞や脳梗塞を起こすのだ。痰を詰まらせて死ぬ場合もある。心拍数や血圧、酸素飽和度など、バイタルサインの予期せぬ異常は一刻も早く報告してもらいたい。これができないと治療可能な場合も患者は死んでしまうことがある。
・独自の病棟ルールを作る看護師
これが一番嫌いかもしれない。「この病棟のルールはこうです」とこちらに押し付けてくる場合だ。往々にして病棟のルールというよりはその看護師個人のマイルールである。夜中にオンコールでもない医者に電話しないのは病棟ルールより優先すべき労働基準法というルールではないのか。さすがに「当直医より先に主治医にいう決まりです」と言われ、書類のサインがないことを夜中の2時に言われた時はキレざるをえなかった。
・性に奔放な看護師
これは若手の頃はありがたかった(笑)。ある科を研修した同期男子5人の内、一人だけその看護師とヤッてない男がおり、みんなでいじり倒したものだ。不倫、ワンナイトを繰り返す人は繰り返す。どこの病院にもそういった人はいた。〇〇先生とやっちゃってさーと半ば自慢げに話しているかもしれないが、男側も、武勇伝のように夜の話を飲み会でしている。
看護師がやばいエピソードはそれこそネット上にたくさん転がっているいるが、助けられることも多く、飲むと面白い人も多い。自分ももう少しうまく付き合えるとよいのだけれど。
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