時折新薬や、〇〇(薬剤名)発売N周年記念などの薬の説明会で東京などにいくことがある。まあホテルや移動費は製薬会社持ちの会だ。たまに東京やその他大都市へいくいい口実だし、大学教授や有名病院の偉い先生のお話が聞けてまずまず勉強になる。高級ホテルのホールでやり、宿泊先はそのホテルだ。その都市の友人とも飲めるし、ちょっとした楽しみではある。
先月東京へいってきた。いかんせんどこへいっても人が多い。都内のみで1000万人、関東圏には3000万人おり、東京一極集中と言われるゆえんだ。どこの駅にも美容クリニックや脱毛クリニックの看板でかでかとあったし、人口すなわち患者の絶対数も多いが医師も多く、この地方の医師不足の中、東京では麻酔科や皮膚科などは入局できない、入局浪人などもあるらしい。ド田舎生まれド田舎医局育ちの自分としては信じられない状況だ。こちらでは新入局員の奪い合いだ。
娯楽は多い。自分の趣味の麻雀は低レートから数十万円一晩で動くレートの店まで無数にある。サンマ、四麻、ポーカー、パチンコとギャンブルには事欠かない。いかないが、非合法なバカラなども簡単にみつかるだろう。食も豊富。それこそシャレにならない高級店も、隠れ家的な食事処も、安くて美味い立ち飲み屋も選び放題。キャバクラ、セクキャバ、デリヘル、ソープも多種多様だ。元々好きだったが、最近ブームになっているサウナも大衆サウナから個室高給サウナまである。友人も多い。開業して成功している者も、勤務医として頑張っている者も、学術的な成功を追っている者もたくさんいる。確かに遊ぶなら東京だ。自分などは内科医なので、職種を選ばなければ医師としての仕事、アルバイトもたくさんある。一度はド田舎勤務医をやめて、東京で遊びながらのバイト医生活なども夢想する(妻や子どものことを考えると全く現実的ではない)。
一方でデメリットも大きいように感じた。まずは人込みが嫌いな自分は移動が基本電車なことやどこへいっても人だらけな点はかなり嫌だ。満員電車が好きな人はほとんどいないだろう。
家賃の相場は軽く田舎の2-3倍。ランニングコストが高すぎる。それでいて、勤務医やバイトの時給は同じかやや高い程度。これではお金がたまりにくい。
医師の供給過多もマイナスポイントだ。席の取り合いになるし、田舎より医師の希少性が低い。ド田舎だと医師より稼ぐ20-30代は少ないが、東京にはゴロゴロいる。代表的な属性は外資系の商社のサラリーマンたちだ。何度か書いた婚活でのアドバンテージも都会では田舎ほどではないだろう。
ホテルも駅も広すぎる。東京駅や新宿など100回以上いっているはずだが未だに位置関係などが把握できず、看板の矢印やグーグルマップで目的地へ向かっている。外人も多すぎる。コンビニ店員は日本人より多いのではないか。
東京は遊びに行く場所。自分はド田舎で医者をやっていく。ただ、もう少し東京で遊べる時間が欲しいかな。
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