私は苦労して医学部に合格した。地元の国立大学、駅弁大学などと揶揄される層の大学だ。ドラゴン細井先生が「学歴厨の割に微学歴」と言っていたが私にはそのまま当てはまる。とはいえ私は努力した結果であるし、それなりの学歴だと思っている。学歴においてはっきり上なのは東大と上位の医学部、後は特殊な学部(早稲田政経とか北大の獣医学部など)くらいで、偏差値でも上位数%に入っているだろう。なぜかむきになっているが、国立大の医学部なので、その点は馬鹿にされることは少ない。場合によっては「優秀ですねー」とお世辞を言われることもある。
ここで強く主張したいことは
「国公立の医学部は他学部と同じ、年間60万円程度の学費です」
ということだ。たまに「金持ちだから医学部にいけた」とか「莫大な学費が払われている」と勘違いしている人がいる。私立の医学部の学費が高いためだろうか。この勘違いがどこから生まれたのかはわからない。つまり、「金がなかったから医学部に行けなかった、行かなかった」という人は「金があっても医学部にいけなかった」「単に学力が足りなかった」ということになる。医者ヘイトや医学部ヘイトの意見を見るといつも思う。少なくとも「医学部なんてバカばっかり」というためには東大やそれに準ずる大学を出てないと、こと学歴においては矛盾することになる。
続いて主張したいことは私立の医学部についてだ。私は私立の医学部もたくさん受けた。受かった大学も落ちた大学もある。中堅以上の私立の医学部は国立の医学部と同等かそれ以上に難しいのだ。受験科目や日程の問題などもあるが、偏差値は同程度からやや難である。最も入りやすい層の私立の医学部でも早慶と同等程度。これもやはり学歴の点においては上位数%に入るだろう。
先日Twitter改めXで、「ばか私立でも医者をやれる」と書いていた人がいた。その方はどうか知らないが、少なくとも90%の日本人は学歴において私立の医学部を見下せる立場にはない。学費が高いことは以前も書いたようにその通り。2000-4000万円程度6年間でかかる。なぜか数億円かかると思っている人がいるようだがそれはデマである。ほとんどの人は「ばか私立」にも入れないし、「学費の問題が解決しても入学できない」のである。入学してもいない私立の医学部のことをなぜここまでアツく語るかというと、現役時代(全落ち)や合格した一浪時代も死闘だったのだ。数十倍の倍率を何校も必死で戦ったのだ。その死闘をよく知らず、調べもせず馬鹿にされることは耐え難い。「あなたは金があっても入れませんよ」と大人げなく言いたくなる。自分は難関と言われる私立医学部にも合格したし、最も易しい層の医学部でも落ちた大学もあった。試験当日のできや対策、運で左右される程度の差しかないのである。
さて、話は変わるが学歴はその人の能力のごく一部しか反映しない。東大生が頭がいいはほとんどの場合は正しいだろうが、受験向きの能力を持っていただけで、他の分野ではポンコツという場合もある。いわんやそれ以下の大学では、である。めっちゃできる高卒中卒も、使えない大卒もそりゃあいるだろう。ただ〇〇大卒だから優秀、あるいはばかというのはどちらも間違いであろう。
一つ確実に言えることは、自分のように、30歳を超えて学歴の話が好きな人はちょっとアレな場合が多い。学歴自慢恥ずかしい、ダメ絶対。
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