★うっちゃれ五所瓦
小中高大社会人と何度も繰り返し読んでその度に熱中した高校相撲マンガだ。ただ一人の熱血相撲部員、五所瓦が部員をかき集め、全国一位の黒島高校を倒すべく奮闘する話だ。一人一人のキャラが本当に魅力的で、柔道チャンプ清川、レスリング部の関内、囲碁部の巨漢雷電、応援部のガリガリ難野の4人と最強黒島高校に挑む。主人公、柔道、レスリングの3人が大体勝つのだが、後の二人の負けっぷりや、たまに勝つところが特にアツい。
スポーツマンガ全般に言えることだが、弱キャラが善戦する、あるいは勝利するところが一番アツい。それを地でいっているマンガだ。
今日30数年ぶりの続編が発売されたことを知った。6月30日に発売されたようだ。まだ一巻だけだが、大相撲に進んだ五所瓦とライバル多門(なんと横綱になっているようだ)が再び戦う話のようだ。間違いなく買うだろう。続きが早く読みたい。
相撲マンガでは以下の二つもおススメ
特にバチバチシリーズは大変ハマって何度も読んだ。妻もハマって大相撲の取り組みや相撲のルールを勉強し始めたほどだ。
★のたり松太郎
巨匠ちばてつや先生の最高傑作だ。とにかく強いが行動や素行がめちゃくちゃな主人公、松太郎が大相撲で大暴れする作品だ。絵柄や時代背景は古く感じるが、作品としては今呼んでもまるで古さを感じない。常識人で相撲に真面目だが酒乱の仲間、田中が本当にいい味を出している。
余談だが、聖人君子タイプのスポーツ選手、例えばサッカーの長谷部誠選手やスケートの羽生選手などは自分はあまり魅力的と思わない。
野球なら不良少年だった悪童ダルビッシュ選手、サッカーならズラタン・イブラヒモヴィッチ選手など、「そのスポーツの才能がなかったらチンピラになってしまったのではないか」と思わせるような選手が好きだ。松太郎はそんなキャラクターである。ありあまる才能を素行や性格が邪魔をして生かし切れていないところが魅力である。
★柔道部物語
これも擦り切れるまで読んだ作品だ。素晴らしい才能を持った主人公、三五十五(めちゃくちゃな名前だ)が高校柔道チャンピオンを目指す話だ。ライバルとの闘いあり、敗北あり、苦難と勝利ありの、少年マンガとはかくあるべしといった王道作品だ。最後の最強のライバル西野との戦いは迫力がすごい。これに私以上にハマった弟など、いまだに全てのセリフを諳んじられるほどだ。
回顧主義者の老害発言かもしれないが、最近は少年漫画らしくないマンガが増えたように思える。奇をてらった設定で読者をひきつけたり、何かすっきりしない終わり方をしたりというものが多いように感じるのだ。「ワンピース」や「鬼滅の刃」など、たくさんの読者を魅了した素晴らしい作品なのだろうが、私は上に挙げたマンガの方が、純粋な「マンガの面白さ」は上だと考えている。
高校生以下の部活、スポーツのとらえ方は年々変わっており、勝利至上主義ではなくなっているときく。楽しむことに重きを置くこともよいが、本当の楽しさは技をきわめて勝利を目指した先にあるはずだ。そういった気持ちを古いマンガは思い出させてくれる。
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