ギャンブラーの末路

昔よくつるんでいた麻雀友達がいた。麻雀を一緒に打ちに行き、サシウマを握り、適当に飯を食って帰る。昼に起きたらどちらかから連絡し、また麻雀なり、パチンコなりいく。彼は1つ年下だったが強かった。山にいる牌を正確に読んで、よく跳満をツモる。私も若い頃はかなり麻雀にのめりこんでいたので、お互いライバル意識もあったと思う。直接対決の成績はほぼ互角だった。彼もかなり勝っていたはずだ。以前書いたが、この時私自身は相当の成績を出していたため、やはり彼は麻雀は相当に強かったと言える。

彼は遊びも派手だった。よく私や他の悪友も誘い合わせてはキャバクラなど飲み屋にいっていた。そうなると、ピンの麻雀の勝ちなどたかがしれている。勝った時は金を持って帰り、負けたら店に借金する。これでは金が続くはずもない。勤めている雀荘や知人に借金ができた。私もいくらか貸していた。大学にもいかなくなり(彼は医学部ではないが4大に通っていた)、留年、中退した。

後に東京の、かなり高いレートの麻雀荘にメンバーとして勤務することになった。彼の腕なら凌げたはずだが、野球賭博やパチスロにも手を出し、数百万円の借金を作ったそうだ。数年で踏み倒す形で地元に帰ってきた。そこでもさらにさまざまな人に借金をして行方が知れなくなった。借金の相談に実家に行った人の話では、親でもどこにいるか、何をしているかわからないらしい。東京から帰ってきた後は、知人に嘘を嘘で塗り固め、全く話に整合性がなかったそうな。身なりもどんどん荒れていき、最後はみるに堪えない状態だったと。私には一度だけ借金の依頼の電話がきたが「貸せないよ、ごめんね」と言ってその後は連絡を取っていない。麻雀に関してはあれほど強かった彼がこんなことになってしまい、非常に寂しい。

東京のレートが高い雀荘であれば、麻雀さえ強ければ学歴や経歴、年齢不問でかなりの額を稼ぐことができる。youtuberの堀内正人さんのように勝って蓄財できる人もいる。しかし遊びも派手で山っ気も強かった彼は他のギャンブルに手を出し、破綻した。麻雀だけで堅実に暮らしていればよかったのだ。

ポーカーの世界大会の優勝者(賞金は様々だが多いと数億円)の過半数は破産を経験しているという。ポーカーyoutuberの世界のヨコサワさんもだ。NBA選手の多くも引退後破産するらしい。いかにバンクロール管理が重要かということがよくわかる。

医師の世界でも不動産屋の口車にのり億の借金をした人や、FXでやはり億負けた人の話もきく。

身の丈に合わないギャンブルをしない、借金してギャンブルをしない。こんな小学生でもわかりそうな理屈だが、できない人はどこにでもいる。

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